ゴロゴロゴロゴロ・・・・・ゴロゴロゴロゴロ・・・・
ん?何だこの音は。
深い眠りの中にいた私は、夢の中でこの音を聞く。
遠くで雷でもなっているのか・・・。
それとも地鳴り?
いや、違う。
と、夢の中の私は、何の音なのか考えている。
そして、ハッと目が覚め、今日もこの日が来たのだと思い出す。

毎週火曜日の夜中、ちょうど寝入った私はこの音に起こされる。
このゴロゴロ音の正体は、お隣さんが大きなゴミ箱を引きずる音だ。
私が住むニュージーランドの田舎町では、ごみ収集日に自宅前にごみを置いておくと、ごみ収集車が持っていってくれるという仕組み。
専用のごみ袋、又は120Lか240Lの馬鹿デカいごみ箱(キャスター付き)を収集日の朝7時までに置かないといけない決まりになっていて、
朝に時間がないという人は、前日の夜にごみを家の前に置いておくのだが、私のお隣さんのごみを置く時間が、いつもしーんと静まった夜中なのである。
有り難いことに、私のご近所さんは静かな人ばかりで、互いに配慮し合って暮らしている。
お隣さんは、一日中家にずっといるようだが、どうやら夜型人間のようだ。
昼間活動している姿を見たことがないし、毎日、何度もガンガンと音楽のかかった配送の車が郵便物を届けに来る。
近所の住民達は、彼女がどういう人なのか全く知らない。

彼女のことをとやかく言う権利は私にはないのだが、ごみ出しだけは、もっと早い時間にしてほしい。
きっと彼女のゴロゴロ音に毎週起こされているのは、私だけではないと思う。
しかも空になったそのごみ箱は、いつも数日間、家の前に放置され、数日後の夜遅くに彼女はまたゴロゴロと引きずって家に戻るのだ。
他人の常識は、私の非常識であり、
私の常識は、他人の非常識であるが、
これをどこでどう線引きしていいのか難しく、微妙である。
いずれにせよ、お隣さんには何も言わない予定なので、このゴロゴロナイトは永遠に続くのでありました・・・。

その後。
あれから毎週のように続くゴロゴロナイト。
ついに穏やかな夫がキレて、お隣さんの携帯にメッセージを送った。
「お願いがあるのですが、最低遅くても夜9時までにゴミを出していただけると、幸いです」と、スマイルフェイスの絵文字までつけて、やんわり伝えた。
返事は、なかった。
なかったけれど、それ以降、夜9時までにゴミ出しをしてくれるようになり、空になったゴミ箱も翌日までにはちゃんと片付けるようになった。
めでたしめでたし。
気付けばあれから5ヶ月経過したが、未だに彼女の姿を一度も見ていない。
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本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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